周回遅れの諸々

90年代育ちのオタクです

魔術士オーフェンはぐれ旅 第二話「牙の塔」 魔術士が魔術の訓練をすることに驚く原作読者たち

現在:エバーラスティン家 五年前:《牙の塔》訓練場 五年前:《牙の塔》内教室 現在:トトカンタ市警の牢屋 五年前:《牙の塔》 現在:魔術士同盟トトカンタ支部 現在:バグアップズ・イン 現在:エバーラスティン家 現在:トトカンタ外縁部 現在:エバーラ…

魔術士オーフェンはぐれ旅 第一話「追憶の呼び声」 あえて古さを強調したかのような映像演出に戸惑う

せっかくなので、場面ごとに逐一振り返っていく感想にしたいと思います。思いましたが、えっらい時間かかったので次からはやらないかも。 五年前:《牙の塔》 現在:《牙の塔》からのトトカンタ 現在:《牙の塔》 現在:トトカンタ近くの森 現在:エバーラス…

ずっと執着してきた作品が20年ぶりに再アニメ化するけどいまだに心構えができてない

「魔術士オーフェン」が20年ぶりに再アニメ化される。そう聞いて「今さら……?」と反応する人は多い。原作者/原作イラストレーターからしてそんなようなことをゆってる。ただし原作読者の、いやさ私の「今さら……?」はちょっとニュアンスが違う。 sube4.hate…

舞台オーフェン第二弾「牙の塔編」 多少の解釈違いを越える「生」の強さ

八月に新宿村LIVEで上演された第一弾から三ヶ月後。舞台オーフェン第二弾は、品川六行会ホールで十一月に上演された。ライブハウスっぽかった新宿村LIVEと違って、そふぃすてぃけーとされた会場だった。 ホール入口から入場口まで並べられたフラスタ いわゆ…

『魔術士オーフェン アンソロジー』 この企画の実現をずっと待ち望んでた

魔術士オーフェン アンソロジー 魔術士オーフェンはぐれ旅作者:秋田禎信,アンソロジー出版社/メーカー: TOブックス発売日: 2019/11/30メディア: Kindle版 ファンタジーラノベ「魔術士オーフェン」の25周年を記念して発売された公式アンソロジー。各編の扉絵…

「本好きの下剋上」第一部(書籍版)を読んだ

ビブリオマニアの女子大生が本のない異世界に転生したことで絶望し、自分で本を生み出そうとする。この物語の面白さの一つはもちろん、紙を作るところからスタートする本作りの描写だ。この小説を読んでいると、日頃何気なく手に取っている本が途方も無い技…

アニメ化記念公式グッズ・ダイキャスト武器「オーフェンの魔剣」の謎

二〇年ぶりの再アニメ化に、ラノベ「魔術士オーフェン」が盛り上がっている。……少なくとも盛り上げようという気概は感じられる。 放送開始は二〇二〇年一月だが、池袋となんばでは、公式グッズを扱う期間限定ショップがいち早くオープン。アニメ名物「絵の中…

TVA「魔術士オーフェンはぐれ旅」1-3話先行上映会メモ(ネタバレしかない)

神保町の一ツ橋ホールで行われた「魔術士オーフェンはぐれ旅」先行上映会に参加してきましたので、原作既読者視点から覚えてる限りで内容をメモ。当然ですがネタバレしかありません。同上映会に参加した方は間違いを見つけましたらご指摘ください。

TVアニメ「魔術士オーフェンはぐれ旅」2020年版第1話を妄想する

「魔術士オーフェン」新作アニメは2020年1月から放映と発表された。企画が発表されたのが2018年3月。それから1年以上ほとんど何の音沙汰もなかったのでハラハラし通しだったけど、今回声優も発表されてるし、さすがにもうポシャることはないだろう。多分。 …

舞台「魔術士オーフェン」に感動したので原作読者は是非観よう「獣」は上演終了したので次のやつを

8月中旬。新宿村LIVEという劇場で上演された舞台、「魔術士オーフェンはぐれ旅」を観てきた。私が観劇したのは初日。一度観てこれは千秋楽も行きたいと思ったものの、残念ながら叶わなかった。 舞台の魔法 プレ編と交錯する本編 舞台ならではの演出 魔術と…

C96新刊「ドラまたマガジン2019年8月号」、boothにて通販開始しました

第三部始動を目前に控えた神坂一「スレイヤーズ」の魅力を今一度振り返る、ライトノベル妄論誌です。 ページ数は表1-4含め48P。筆者のテキストに加え、五名のゲストによるバラティ豊かなコラム、回ごと初出の呪文やナーガ登場の有無がひと目で分かる長短編全…

「ドラまたマガジン2019年8月号」の訂正、注釈、pdf版ダウンロード

このページは、当サークルが頒布した同人誌「ドラまたマガジン2019年8月号」の訂正、注釈、pdf版ダウンロードなどの補足をするものです。 通販については今しばらくお待ち下さい。 お詫び 訂正(特に記載のないものは第二版で修正済みです P6 P10 P44 P46(…

C96で「スレイヤーズ」の同人誌を頒布します

当サークル「周回遅れの諸々」は、夏コミ(コミックマーケット96)で神坂一「スレイヤーズ」の妄論誌を頒布します。 webcatalog-free.circle.ms 概要 日にちは八月十日土曜日(二日目)。配置は西つ06b「周回遅れの諸々」。第三部始動を控えた同シリーズを、…

「オーフェン・無謀編」の例の回で桃缶が意味するもの 原作とコミカライズの違い

矢上裕の漫画「魔術士オーフェン・無謀編」を毎回楽しみにしてる。原作は秋田禎信の小説「魔術士オーフェン」……の外伝「無謀編」。コミカライズ担当の矢上は、「オーフェン」と同じ90年代に「エルフを狩るものたち」でブレイクした作家だ。 元々両者の無軌道…

平成約30年間のカドカワベストセラーランキング(各年)

GWが始まった4月27、28日。幕張メッセでドワンゴによる「ニコニコ超会議」というイベントが開催されました。 その中でひときわ目立ってたのが、平成の間にカドカワが出版した書籍を(ほぼ)全て展示したというブックタワー。 同時に各年ごとのランキングトッ…

原作通りアニメ化してもファンに伝わらないことがある

上遠野浩平原作「ブギーポップは笑わない」(2019年版)の話です。「ブギーポップ」シリーズは現在新装版が何冊か出ててこれらは加筆修正されたものですが、以下の文章における引用は旧版を出典としています。 もう長いこと原作小説を読んでない読者は記憶が…

高野和「七姫物語」新装版発売 <東和>の戦場にはいつも清涼な風が吹いて……

広い空と羽ばたく鳥と稜線を背に、オリエンタルな衣装を着た少女が佇んでいる。その瞳には何が写っているのだろうか。 少女の名は空澄あるいはカラカラ。彼女が主人公を務める物語の名を「七姫物語」という。第一巻は作者のデビュー作で、第九回電撃小説大賞…

ゼルガディス=グレイワーズ 魂の遍歴

以前から疑問だったのだが、ゼルとリナはなぜ別れたのだろうか。 いや、待ってほしい。私の頭は正常だ。二次創作の話でもない。確かにゼルとリナは付き合ってない。しかし私が原作小説の話をしようとしているのも本当なんだ。 「――ガウリイ!」 あたしの呼び…

漫画版「オーフェン無謀編」 矢上裕が描き出すトトカンタ。それと大暮維人の「化物語」

いよいよ「オーフェン」新作アニメが現実のものとして迫ってきた。20年執着してきた原作の再アニメ化。しかも過去には一度(一度?)失望を味わった作品だ。怖くないわけがない。でも、今回のアニメ化を機に矢上裕の描く「オーフェン」が読めるだけでも僥倖…

「スレイヤーズ」のおさらい8 第二部に突入して何が変わったのか

sube4.hatenadiary.jpsube4.hatenadiary.jp 1995年、『スレイヤーズ9 ベゼルドの妖剣』が発売される。アニメから入った読者が初めて手にした原作最新刊である。本編第二部はこの巻からスタートした。メディアミックスが本格化し、作者は長者番付にランクイ…

新作アニメも放送されるし、「ブギーポップ・ファントム」の話をします

「ブギーポップは笑わない Boogiepop Phantom」は「ブギーポップ」シリーズのアニメ第一作である。前回取り上げた「serial experiments lain」の二年後、2000年に放送された。 ブギーポップ/宮下藤花役は岩倉玲音と同じ清水香里。制作にも「lain」のトライ…

星野源と「スレイヤーズ」と宮崎勤についてのメモ

「ダ・ヴィンチ」最新号の星野源特集に、乙一が寄稿している。氏は星野のことを自分とは遠い文化圏の人間だと思っていたが、エッセイで「スレイヤーズ」や「ドラゴンマガジン」について触れているのを読んで、親近感を持つようになったという。 ダ・ヴィンチ…

「スレイヤーズ」おさらい7 同時代以降の作家たち 縄手冴木深沢中村あかほり秋田ろくご橘

sube4.hatenadiary.jpsube4.hatenadiary.jp 今回は、神坂一と同時代もしくはそれ以降にデビューした作家・作品について語る。 縄手秀幸「リュカオーン」 冴木忍「〈卵王子〉カイルロッドの苦難」他 深沢美潮「フォーチュン・クエスト」他 中村うさぎ「ゴクド…

「スレイヤーズ」おさらい6 短編全作品リストと、全35冊を読んだ雑感

sube4.hatenadiary.jpsube4.hatenadiary.jp 「スレイヤーズ」の短編「すぺしゃる」「すまっしゅ。」は、1989年から2011年にかけて発表され、現在単行本が全35巻が発売されています。これらを全て網羅したリストを見たいと思い、以下のような表を作ってみまし…

おさらい「スレイヤーズ」5 短編は結局終わったのか終わってないのか

sube4.hatenadiary.jpsube4.hatenadiary.jp 「スレイヤーズすぺしゃる」の第1回「白魔術都市の王子」は、1989年にドラゴンマガジンに掲載された。ファンタジア大賞準入選を果たした長編第1巻「スレイヤーズ!」発売に先んじて掲載されているので、実質的に神…

おさらい「スレイヤーズ」4 限りない欲望(メディアミックス)の中に

sube4.hatenadiary.jpsube4.hatenadiary.jpsube4.hatenadiary.jp ここでは、「スレイヤーズ」の関連作品の中で印象に残ったものを紹介していく。 あらいずみるいによる漫画版「スレイヤーズ」 SFC版「スレイヤーズ」 TVアニメ一期「スレイヤーズ」 劇場版「…

「スレイヤーズ」おさらい 3 アニメとの比較~林原めぐみ、竜破斬(ドラグ・スレイブ)、卵は産まない、正義の仲良し四人組

第1回で、「スレイヤーズ」の特徴として取り上げられようなものが実は当時それほど新しいものでもなかったんじゃないか、という話をした。 sube4.hatenadiary.jpsube4.hatenadiary.jp そういう場で挙げられる「新しさ」がおおむね陽性の、笑える「スレイヤー…

『スレイヤーズ!』ファンタジア大賞準入選と、ファンタジーとしての評価 「スレイヤーズ」をおさらいする 2

sube4.hatenadiary.jp 長編第1巻『スレイヤーズ!』は、富士見書房が主催するファンタジア長編小説大賞の、記念すべき第一回準入選作*1である。この時の審査員は田中芳樹*2、岬兄悟、火浦功の三名。神坂一と、彼とともに長くレーベルを引っ張っていくことに…

「スレイヤーズ」をおさらいする 1990年当時「スレイヤーズ」は新しかったのか? それ以前の状況は?

「スレイヤーズ」は、元号が「昭和」から「平成」に変わった年に姿を現しました。著者はこれがデビュー作の神坂一。80-90年代にかけて本邦のアニメゲーム漫画界隈を席巻した「剣と魔法のファンタジー」の代表的作品の一つであり、現在の「ライトノベル」に直…

ラノベ系イラストレーターの大御所・いのまたむつみの40周年原画展に行ってきた

7月下旬、有楽町マルイで開かれたいのまたむつみ展に行ってきた。これは氏の画業40周年を記念してのもの。来場者の年齢層は比較的高めで、落ち着いて鑑賞することができた。 いのまたむつみは言うまでもなく、日本を代表するイラストレーターの一人だ。その…