周回遅れの諸々

90年代育ちのオタクです

森見登美彦をつくった100作

『文藝別冊:森見登美彦』より。一人の小説家、監督につき一作品のみ挙げています。 本誌では本人のコメントつき。 宮沢賢治『銀河鉄道の夜』(岩崎書店) 佐藤さとる『だれも知らない小さな国』(講談社) 舟崎克彦『ぽっぺん先生と帰らずの沼』(筑摩書房…

森見登美彦原作「ペンギン・ハイウェイ」 負けるなハマモトさん

なんといっても、原作は森見作品の中で一番好きなのである。初めて読んだとき「これはぜひ映像化してほしい」と思った。それから7年か、8年か。森見氏の人気を考えると随分長くかかってしまったように思う。待望のアニメ化であった。 小説家・森見登美彦とい…

アニメ「うる星やつら」感想あるいは森見登美彦がガチの押井守信者だった話

去年の秋から、「うる星やつら」をつまみ食い視聴してた。言わずと知れた高橋留美子原作、「平凡な*1主人公のもとにある日突然美少女が降ってきて……」というハーレムタイプのラブコメのご先祖様となる作品。TVアニメでは2年目、劇場版は2作目まで「パトレ…

映画「夜は短し歩けよ乙女」 あなたの新生活にも「ご縁」がありますように

森見登美彦原作のアニメ映画「夜は短し歩けよ乙女」を、初日に観てきた。劇場は「極爆上映」「爆音上映」と名付けた音響に対するこだわりが有名な立川シネマシティ、の極爆爆音関係ないシネマワンの方*1。監督は、同作者の「四畳半神話大系」のTVアニメも作…

森見登美彦『夜行』  京都を抜けるとそこは京都であった

デビューから10年以上が経過した森見登美彦の最新作は『夜行』。『きつねのはなし』にも通じる、じっとりと湿った怪談風味のファンタジーだ。 僕らは誰も彼女のことを忘れられなかった。 私たち六人は、京都で学生時代を過ごした仲間だった。 十年前、鞍馬の…