2016-11-01から1ヶ月間の記事一覧
上遠野浩平の新作は、ノン・シリーズ物のゲーム小説。講談社ミステリーランドの一作として刊行された『酸素は鏡に映らない』以来のハードカバー単行本となる*1。同じく祥伝社の、これはノベルスとして出ている「ソウルドロップ」シリーズと僅かながら繋がり…
実写映画「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」が12月17日から公開される。原作は2014年に刊行された七月隆文の恋愛小説。10代、20代の女性にものすごく売れて、発行部数は100万部を突破したらしい。あの七月隆文が! 一般文芸で! 若い女性に受けて! 100…
週刊少年サンデーに連載されている「だがしかし」は、田舎の駄菓子店の息子「鹿田ココノツ」通称ココナツを主人公に、毎回駄菓子の薀蓄を披露していくショート漫画だ。一見地味な題材のこの作品の華は、都会からやってきた、年齢不詳のグルグル目巨乳美女・…
2008年に刊行されたこうの史代の原作漫画を読んだのは、去年のこと。面白かったし、感銘を受けはしたけど、そこまで読み込んだわけではない。既に細部の内容は結構忘れている。映画化の話が具体的になった時も「まあいつか観に行くだろう」くらいの――そうい…
ライトノベルと図書館の関連性が話題になる度、最近の図書館にはラノベが置いてるのか! という声が上がる。一方で、いや昔からラノベ置いてあったしなんなら自分で購入希望出して入れてもらったし、という反論も出てくる。実際そこのところどうなの、と思っ…
90年代後半から00年代前半のオタク文化というと、セカイ系だったり泣きゲーだったり少年犯罪だったり何かと根暗なイメージがある。実際に個々の作品を当たってみると案外そうでもなかったりするんだけど、逆にそんな時代だからこそ、健全な価値観の作品が「…
昔々、ネオ・ジオンの偉い人は言いました。「ララァ・スンは私の母になってくれるかもしれなかった女性だ!」と。別にこのキャラクターこの台詞が端緒となったわけではないけれど、年端もいかない女の子に母性を求める、という性癖はオタクの間でそこそこ市…
11月4日に中央大学の学園祭「白門祭」にて開催された、河野裕先生の講演会に行ってきた。中央大学にお邪魔するのは、3年前に米澤穂信先生の講演会に参加して以来だ。って、そういえばあれも文学会さん主催のイベントか。いつもお世話になってます。 正式名称…
キッズアニメが好きな「大きなお友達」は、女性向けジャンルで同人活動してる人の一部と同じくらい、「公式」と自分たちの距離に敏感だ。基本的には作品は自分たちに向けて作られたものではないし、作り手もあまり大っぴらにこちらの需要にそれに乗っかって…