周回遅れの諸々

90年代にオタクとしての青春を過ごした人のブログです

小笠原流の流鏑馬を観た in 立川立飛みどり地区

流鏑馬を初めて見た。11月19日に立川にある立飛ホールディング図所有の空き地、通称「みどり地区」*1で小笠原流の方々を招いて行われたものだ。 神事としてやってるところもあるし、もっと厳かな感じだと思ってたけど。解説の宗家の人が配慮してくれたのか、…

三十代のオタク「「「るろ剣と和月のことは俺が一番よく分かってるんだ!」」」

はい、るろうに剣心世代です。私がジャンプを読み始めたのは、「ドラゴンボール」「幽遊白書」「スラムダンク」などが既に看板としての地位を確立してた頃。1994年開始の「るろ剣」は、長期連載としては初めて、連載開始から終了までを見届けた作品ではなか…

百合漫画「青い花」のAKB主演映画化企画と、志村貴子的なもののAKBや乃木坂への影響

青い花 1巻 (F×COMICS)posted with ヨメレバ志村 貴子 太田出版 2005-12-15 AmazonKindle楽天ブックス楽天kobo 二〇〇七年頃からAKB48のミュージックビデオをいくつか作るようになっていたのですが、そこから発展してAKB主演の映画を作ろうという企画がもち…

立川まんがぱーく常連による攻略ガイド

東京都立川市。中央線沿線の急成長を続けるこの街で今話題なのが、「立川まんがぱーく」です。言ってみれば公営の漫画喫茶でしょうか。料金が一日400円と格安であること、4万冊の幅広い蔵書、ドラえもんが寝てそうな押し入れを模したスペースや寝っ転がれる…

00年代初頭の女子高生漫画オタク、伊原摩耶花(古典部)の本棚

10月に発売されたムック『米澤穂信と古典部』では、原作者が考えた「古典部」メンバー4人の本棚が公開されていた。 米澤穂信と古典部posted with ヨメレバ米澤 穂信 KADOKAWA 2017-10-13 AmazonKindle楽天ブックス楽天kobo オタクとしての伊原摩耶花 「古典…

『小説 魔法使いの嫁 銀糸篇』 原作を知らなくても楽しめるファンタジー小説集

人外×少女の現代ファンタジー漫画、ヤマザキコレ「魔法使いの嫁」の、小説アンソロジー。先行して発売された『金糸篇』とは執筆陣を替えての一冊。 東出祐一郎「ウォルシュ家攻防戦」 真園めぐみ「ナチュラル・カラーズ」 吉田親司「戦場の赤子」 相沢沙呼「…

『血界戦線 グッド・アズ・グッド・マン』 濃密さを増したHL描写、ザップ大活躍、堕落王の気高さ

千年かけて練り上げた魔導によって、破壊も創造も思いのまま。退屈を厭い、世界崩壊レベルではた迷惑なゲームをヘルサレムズロットに仕掛ける怪人、堕落王フェムト。彼が持ち合わせてないのはただ一つ、「普通(グッド)」であること――。ある日、たわむれに…

青木U平「フリンジマン」 不倫は文化ですか? いいえ、エンタメです

フリンジマン(1) (ヤンマガKCスペシャル)posted with ヨメレバ青木 U平 講談社 2013-12-06 AmazonKindle楽天ブックス楽天kobo 恋愛、というか、男女の駆け引きをレクリエーション的に描いた作品が、今、楽しい。「次にくるマンガ大賞」を受賞した「かぐや様…

「魔術士オーフェン」は銃の存在するファンタジー世界をいかに描いたか

銃は、大陸でも類を見ない、強力な兵器のひとつではあった。が、最強ではない。便利ですらないかもしれない。数発撃つごとに暴発の危険性は高まり、さりとて一発目から危険がないわけでもない。故障も多い。それでもなお、この武器は騎士たちの誇りであり続…

お前はまだ本当の安中榛名を知らない(2017)

群馬の実家に帰る際、安中榛名駅に寄ったことがある。北陸新幹線の、高崎と軽井沢に挟まれた駅だ。榛名とついてるけど観光地として有名な榛名山とは連絡はない。一日の乗降客数は約200人。駅前にはコンビニどころか商業施設自体全く見当たらない。一説には、…

湘南日帰り海めぐり

今年の夏は、海を見たい。ナイターに花火大会にアニサマにと、自分としては「なんでここまで生き急いでるの……」ってレベルで満喫した夏。当然、海も外せなかった。 特に泳ぎたくはない。ガリオタのなまっちろい肌を人目にさらしたくない。でも、10年ぶりくら…

祝プレオーフェン漫画化 コミクロンの三つ編みの行方

「魔術士オーフェン」シリーズは、90-00年代にファンタジア文庫から刊行されたラノベだ。当時のファンタジア文庫といえば、書き下ろしのシリアスな長編と雑誌連載のギャグ短編、二つのシリーズが同時進行するスタイルをもって人気を得る作品が多かった。「オ…

三十男独りピューロランド リルリルパーティレポ

お盆休みも明けた8月21日。サンリオの屋内テーマパーク・サンリオピューロランドに足を運んできた。元々、「おねがいマイメロディ」から始まってサンリオ男子、もといサンリオアニメ男子の私。終点にピューロのお膝元・多摩センターがある多摩モノレールの沿…

夢枕獏『空手道ビジネスマンクラス練馬支部』 趣味としての格闘技入門

夢枕獏といえば、エンタメ系の押しも押されぬ人気作家である。代表作は、男たちがひたすら殴り合う格闘小説「餓狼伝」、エロスとバイオレンスの伝奇小説「サイコダイバー」、安倍晴明を主人公とする「陰陽師」、エヴェレスト登山を描いた「神々の山嶺」など…

「泣き虫弱虫諸葛孔明」完結! 虚実を自在に行き来する作家、酒見賢一

この小説ともエッセイともつかない本に興味が湧いたのは、おすすめのライトノベルを語る企画で、複数人がタイトルを挙げてたから。孔明を始めとする奇想天外な登場人物、アニメやプロレスなどのパロディを無造作にぶっこんでくる作風。別冊文藝春秋連載で、…

私の名は安井健太郎「ラグナロク」。小説家になろうで復活したスニーカー文庫の看板、それが私だ

お盆は死んだ人が帰ってくる。とは言うものの、まさかこの作品が帰ってくるとは思わなかったよね。 ラグナロク―黒き獣 (角川スニーカー文庫)posted with ヨメレバ安井 健太郎 角川書店 1998-06 AmazonKindle 1998年。ラノベ業界のファンタジーブームは既に収…

【我は放つ】「魔術士オーフェン」の呪文の元ネタ、RPG「ダイナソア」を知ろう【光の白刃】

「我は放つ光の白刃」など、「オーフェン」に登場する呪文は、日本ファルコムのRPG「ダイナソア」のパクリ――。「オーフェン」ファンなら、一度は耳にしたことがある疑惑だ。 「オーフェン」シリーズの呪文のカッコよさ 秋田禎信の「魔術士オーフェン」シリー…

俺が「げんしけん」世代のオタクだ

例えば、大学に入って、アニ研とか漫研とか、明らかにオタクなサークルに入る覚悟がなくて。名前からはそうと分かりづらい、オタ活もそんなに本格的じゃないじゃないサークルをついつい選んでしまったり。 例えば、男所帯のオタサークルに新歓でせっかく女の…

【正統派kawaiiから】サンリオキャラクター大賞支援・推しフェアリルを紹介【色物まで】

サンリオキャラのナンバーワンを決める人気投票、「サンリオキャラクター大賞」の季節がやってきた。 sanriocharacterranking.com ハローキティやマイメロディを始め総勢100人が参加するイベントで、今年で32回目を迎える。サンリオの広報紙である「いちご新…

BGVはいつも放送大学で

今年の1月に、テレビを買い替えた。それで何を流してるかというと、アニメ……ではなくて、専ら放送大学ばかりを垂れ流してる。観てはいない。 www.ouj.ac.jp ひところ、家でこのブログ用の文章を書いたりする時の、作業用BGMならぬBGVを探してた。集中してれ…

妹はいくつになっても可愛い、むしろ大人になった妹のほうが可愛い

「妹が欲しい」「お前の妹ってことは三十路超えるけどそれでもいいのか」みたいな会話は匿名掲示板ではお約束のネタだ。妹=庇護対象みたいなイメージが、キャラクターの枠を未成年に止めようとしてるんだろうか。ワタシ的には結婚しようが子供産もうが妹は…

関谷あさみの父娘漫画「千と万」 おっさんもJCも同じ人間よ

成年漫画において、細い線で描かれた女子中学生、ビビッドな心理描写と濃ゆいエロで人気を得てきた、関谷あさみ。中一の娘と中年サラリーマンの父子家庭を題材にした「千と万」全3巻は、彼女の本格的な一般誌デビュー作となった。帯に曰く、「普通の中学1…

『コバルト文庫で辿る少女小説変遷史』 現在の少女小説の主要読者は少女ではない

そもそも「少女小説」とは。新井素子「星へゆく船」や氷室冴子「なんて素敵にジャパネスク」、小野不由美「十二国記」、今野緒雪「マリア様がみてる」、雪乃紗衣「彩雲国物語」などの、少女に向けて書かれた小説のことだ。大正時代、吉屋信子のエス小説(百…

アニメ「うる星やつら」感想あるいは森見登美彦がガチの押井守信者だった話

去年の秋から、「うる星やつら」をつまみ食い視聴してた。言わずと知れた高橋留美子原作、「平凡な*1主人公のもとにある日突然美少女が降ってきて……」というハーレムタイプのラブコメのご先祖様となる作品。TVアニメでは2年目、劇場版は2作目まで「パトレ…

映画「夜は短し歩けよ乙女」 あなたの新生活にも「ご縁」がありますように

森見登美彦原作のアニメ映画「夜は短し歩けよ乙女」を、初日に観てきた。劇場は「極爆上映」「爆音上映」と名付けた音響に対するこだわりが有名な立川シネマシティ、の極爆爆音関係ないシネマワンの方*1。監督は、同作者の「四畳半神話大系」のTVアニメも作…

「リルリルフェアリル~妖精のドア~」を振り返る 最強カワイイ妖精エンターテインメント

昨年の2月から放送されていたキッズアニメ「リルリルフェアリル」の、1年目が終了した。妖精界(リトルフェアリル)と人間界(ビッグヒューマル)。フラワーフェアリルりっぷの、1話での誕生以来、遠く離れていたりっぷと人間の花村望は、24話でようやく再…

「かぐや様は告らせたい」石上会計と、愛され非モテキャラブーム

例えば、映画公開間近、森見登美彦「夜は短し歩けよ乙女」の先輩。 例えば、赤塚不二雄の漫画を原作とする「おそ松さん」の六つ子。 例えば、竹宮ゆゆこ「ゴールデンタイム」の二次元くん。 例えば、マドカマチコ「WxY」の横田先生もしくはKY☆ポコニャン先生…

「リルリルフェアリル」1年目声優別キャラクター一覧完全版/兼役の多さがもたらすもの

サンリオ・セガトイズ原作のキッズアニメ「リルリルフェアリル」はとても兼役が多い。誰がどのキャラを演じているのか一度整理してみようと、以前、こういうものを作った。 sube4.hatenadiary.jp あれから約3クール分が放映され、1年度目「リルリルフェアリ…

『攻殻機動隊小説アンソロジー』 「原作」はどこから来てどこへ行く?

ハリウッド版の実写映画が公開! っつーことで、色んな関連本が出版されている「攻殻機動隊」。本作はその小説アンソロジーである。SF、純文学、ラノベ、漫画原作者と色んな方面から集められた五人の作家がそれぞれの「攻殻」世界を描く。 円城塔「Shadow.ne…

ラノベ作家としての佐藤大輔=豪屋大介 エロスとバイオレンスとビッグマウスと

小説家の佐藤大輔が、虚血性心疾患のために亡くなった。享年52歳。多くの未完作を抱えての逝去だった。 mainichi.jp 氏については「征途」「レッドサンブラッククロス」「皇国の守護者」などの(仮想)戦記を執筆した作家、というのが多くの人の認識だろう。…