周回遅れの諸々

90年代育ちのオタクです

中村繪里子・響木アオ・石川英郎出演 「びばりば!! 井戸端会議 EP4」レポ

声優・中村繪里子さんによるラジオ番組「びばりば!」のイベントが開催されるということで、ちょっとお邪魔してきた。ところはお台場TFTホール。お目当てはゲストのバーチャルアイドル・響木アオちゃん。「びばりば」と同じ、ラジオ関西の「アニたま」枠に番組を持っているという繋がりでのお呼ばれだ。他に同じくアニたまで「ロンハールーム」を10年以上続けてる、声優の石川英郎さんもゲストに名前を連ねている*1。逆に言えばそれくらいしか共通点がない三人が、一体何を話すのか……? 不安と期待で胸膨らませた私を出迎えてくれたのは、この曲だった。


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アオちゃんの現場に通う人にはすっかりおなじみとなった「物販の歌」が、エンドレスで流れてた。会場入口では繪里子さんの物販と並んで、アオちゃんのグッズも発売されていた。……いや、他人様のイベントで単独物販コーナー設けるに飽き足らず物販の歌流すとかアオちゃんどんだけ強心臓なの!? 以前「物販の歌を権利フリーにして色んなアイドルや声優の現場で流れるようになったら面白いんじゃないかな~」みたいなこと主張したけど、これはなんか違うよ!? 大丈夫? 怒られない? コミケ以来、三週間ぶりのお台場は波乱の予感に満ちあふれていた。


会場のキャパはホールの名称通り300席で、終始アットホームな雰囲気が漂ってた。イベントは二部制。それぞれが90分くらいだったと思う。どっちも前半はまず繪里子さんのソロパート。一応、イベント参加が決まってから「びばりば」にわかリスナーとなってたので分かってはいたんだけど……いやあ、しゃべるしゃべる。立て板に水とはまさにこのこと。ラジオ内で次にやる総選挙のネタとか、いかに女の子っぽい文体を模倣できるか競い合う企画とか、リスナー間のジェンレーションギャップを埋めるため若い人が使ってるもので分からない言葉を募集したりとか、色々お題は用意されてたし、お客さんいじりもうまかったんですけど、正直それらがなくともずーっと喋っていられそうな雰囲気があった。あまりに喋りすぎて、スタッフさんが常時腕をぐるぐる回して「巻き」をアピールしてた。


そしてソロトーク*2一段落して、まずは石川英郎さん登場。キミが喋るのをやめないのでずっと舞台袖で待ってたよと開幕早々いじってくる石川さんに、繪里子さんは平謝り。そして、アオちゃん! カートに載せられた【いつものディスプレイ】をスタッフさんがゴロゴロ押してきての登場だった。


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後半、繪里子さんはケモ耳つけて黒い枠持って、【バーチャルYoutuber・不響ワオちゃん】に扮してアオちゃんとアイドル対決。石川さんはどちらかというと進行役。想像以上にアオちゃんをフィーチャーしてて、うれしいやら恐れ多いやら。うまく期待に応えられるか不安だったけど、「可愛いものしりとり」で「じゃあアオちゃん、響木アオの【オ】からね」と振られて開幕「オスプレイ!」って答えた瞬間、不安が吹っ飛んだよね。


語彙力がないとよく言われるけど、アオちゃんは一度エンジンがかかると喋りが止まらない人でもあるのだ。その後はすぐにベテランお二人のトークに順応していく。観客から募った「応援してほしいこと」で交通事故で車がオシャカになった人に「車は壊れたけどあなたはまだ壊れてない!」と慰めた(?)のは多少ヤケクソの感もあったりなかったり。もちろん、繪里……じゃなくてワオちゃんも負けてはいない。アオちゃんと丁々発止のやり取りをしつつ、ボルテージを上げていく。石川さんは思い出したようにアオちゃんにバーチャルセクハラかましつつ、二人のアイドルのボケにツッコミを入れる。……一番盛り上がったのは、お互いの物販で売ってたグッズを観客に向かって売り込むプレゼン対決かな。冒頭で言ったような、他人様のイベントで堂々物販を行い歌までも流すという外道行為がここで伏線として機能してくるとは思わなかった。MCで物販の販促をする演者ってのは結構いるけど、こういう面白がり方もできるんだなー。アオちゃんが自分のところのドライタオルをプレゼンしたのに対して、ワオちゃんが宣伝したのは……アニたま枠の別番組「大地・みなみのカレーチャーハン」で制作した創作レトルトカレー! ワオちゃんも繪里子さんも関係ない! アオちゃんが食べたそうにしてたので、イベント終了後にはアニたまの物販の方でレトルトカレーを購入してアオちゃんのプレゼントBOXに入れるファンの姿も見られた。


アイドル対決で互角以上の勝負をしてすっかり調子に乗ったアオちゃんは、大先輩に対し「早くここまで上がってこいよ……」とノリノリでアオるまでにリラックスしてたのでした。



というわけで、メンツ的にどうなることかと思ったけど、楽しいイベントでした。繪里子さんが話し上手でアオちゃんとの相性も悪くないっていうのは、「響木アオを応援するラジオ」から分かっちゃいたんですけど、石川英郎さんも司会として大活躍だった。でもバーチャルセクハラは不純ですよ*3! またこういう機会が持てるといいね。


*1:ラジオの相方は同じく声優の諏訪部順一さん。今回は別のイベントに行ってたため不参加

*2:スタッフの制止により

*3:実際のところアオちゃんは決め台詞が「不純ですよ!」ということもあり、石川さんはそれを引き出すため、繪里子さんも半ばフリで「ダメですよヒデさん!」ってゆってたみたいなところはあり、アオちゃん単独のイベントでもあそこまで積極的ではないにしろああいう雰囲気は流れてなくはないし、私もまあ笑って観てたんだけど、Vtuber界隈では「いくらバーチャルといえどセクハラはいいのか/本人が嫌がってないならアリなのか/魂が男同士ならアリなのか」みたいな議論を積み重ねてコンセンサスを構築しつつある最中であり、これからどんどんVtuberという存在が【界隈】の外に出てくに当たってそこら辺を共有してる層としてない層のコンフリクトが怖いなあとは思いました。難しい問題じゃよね