周回遅れの諸々

90年代育ちのオタクです

コミックマーケット96 一人反省会

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当初の予定では、オーフェン本を出すつもりだったのです、実は。サークルカットもそのつもりで書きました。ところが、単発の記事は書けたとしても、それが一つの面白い本として結実しているのがどうにも想像できず。6月に当落が発表されてもまだうだうだ悩んで……最終的には、「オーフェン」がうまくいったらもう一冊、という候補として考えていた(そしてブログである程度書き溜めたテキストがあった)「スレイヤーズ」をメインとすることに決定しました。


私は長らく「オーフェン秋田禎信の読者として活動してきた身です。「スレイヤーズクラスタのことも、どちらかというと「お隣さん」という気持ちで見ていました。そんな自分が「スレイヤーズ」本を出すことはジャンルに対し土足で入っていくことになりはすまいか、とも思ったのですが、そういう人間だから書けるものもあるのではないか、と自分を納得させました。

事前準備とか


ゲスト原稿を載せるのは、前回の「秋田禎信1992-2018」を作ってた頃からやってみたかったことの一つでした。基本的に普段からやりとりのある中で、スレイヤーズについて興味深いpostなどをしてた人にお願いしています。実際に執筆していただいた各テーマは、おおむねそれらを踏まえたもの。元来コミュ障な人間なので最初の一歩を踏み出すのはなかなか大変でしたが、寄稿者の方々の優しさに救われました。それと、リストのファクトチェックなどでスレイヤーズNEWSのはまりやさんにご協力いただきました。


表紙裏表紙のイラスト・デザインは前回に引き続きおかきさん。表紙は往年のドラマガオマージュで依頼*1。裏表紙に関してはほぼマル・ナーゲということで、多大なご負担をおかけしました……。


キンコーズのコピーについては、前回新刊の増刷なども含め五回目くらいなんでいい加減慣れてきたかなとは思います。ミスって紙を無駄にすることも少なくなりました。ただ、本文はともかく、フルカラーの表紙をコピーでは、おかきさんの塗りを再現することが私の技術では難しいのが申し訳ないところで……厚くなってくるとページをめくりづらいということもあり、次はオフセにしなきゃかなあというところ。


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当日の様子


さて当日。今回のコミケはリストバンド導入及び自分的には初の宅配便搬入(既刊とその他の荷物のみ)ということでどれだけ時間がかかるのかちょっと不安でしたが、スタッフの方の尽力のお陰でどちらもほぼノータイムで作業完了。


机の前に貼り付けるポスターはコンビニで出力したA3の普通用紙をキンコーズのセルフラミネート加工機で補強。一枚だとテーブルの大きさ的にちょっと物足りないので同じものを二つ用意しました。300円かそこらで費用の割にはいいものができたとは思います。A2のも作りたいんですが、手間も費用もここからぐんとあがっちゃうのが悩みどころ。


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今夏は稀に見る猛暑で熱中症なども心配されましたが、私のいたスペースはちょうど冷風が当たる位置でちょっと寒いくらいでした。C94では卓上扇風機を持っていってちょっと邪魔だなと思ったので今度はちょっとちっちゃいハンディ扇風機を購入したものの、結局それもほとんど使いませんでしたね。


肝心の本は、正午回ってすぐくらいに新刊が捌けちゃいました。前回めちゃ苦労したので(その場で対処しようとするとめちゃパニくってミスを連発する)会場製本は絶対にしない、と決めてたのですが、完売後に起こしいただいた方には申し訳ありませんでした。どうせ通販はやると決めてたのだから、「通販についてはこのサイトをチェックしてください」という名刺的なものを用意しとけばよかったですね……


無配については呪文ビンゴ的なものを考えてはいたのですが、形にならず。前回の「秋田禎信総選挙」ペーパーを増刷して持っていきました。タブレットで展示する呪文ルビクイズは用意できたけど、当日タブレットを忘れた(と思いこんでただけでバッグの奥に眠ってた)という間抜けぶりを発揮。


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お隣のスペースはtwitterでやりとりしてるかつ今回寄稿をお願いした方だったので、ちょっとウザいくらいの絡みをしてしまい。でも楽しい時間を過ごさせていただきました。即売会全体では、お一人ずつと話す時間はそんなに長くないのと、買ってくれる方の優しさと、売り子のフォローで、コミュ障でもなんとかボロを出さずやっていけてるような気がします。


海外の人に手にとっていただくもページを開いてみると文字ばっかりで読めないのでオ?ウ! ってゆわせてしまうのは、活字本は漫画に比べて手に取られにくいというのとはまた別の申し訳なさがありました。

反省点と今後


終わってみて最大の反省点は……コピー本なので比較的再販(そしてその際の修正)が容易で、またこのブログに訂正・注釈専用ページを設けてることもあり、なんというか、ミスに対して「後で修正できる」という内心の甘えが、本の出来にモロに出てしまったかなと。資料集めも不十分でした*2。やっぱり次はオフセかな。


と言いつつ、次の内容はまだ決まってません。今回出せなかったオーフェンか、あるいは来年完結する(予定の)エヴァか。寄稿は今回縁あって実現できたので、次はインタビューとかやってみたいけど、コミュ障にはハードル高そうだな……。冬コミはとりあえずお休みです。こいつにうちの本でなんか書かせたいという奇特な方がいらっしゃいましたら承ります。


新刊はBOOTHで通販中です。これもコミケ当日からなんだかんだ一週間かかってしまいましたが……。よろしかったらどうぞ。電子版もいずれ出すかも。出さないかも。


booth.pm

*1:先だって上遠野浩平ユリイカに取り上げられて、かどちんばっかりああいう雑誌に取り上げられてずるい!(? との思いからユリイカパロにしようかとも思いましたが、さすがに分かりづらいだろうと思ってやめました

*2:既刊のための準備をしてた際、秋田のことを調べれば神坂先生のことも引っかかったので、多少の蓄えはありましたが。お二人ともドラマガとザスニが主な発表媒体で助かった……