周回遅れの諸々

90年代育ちのオタクです

2017-01-01から1年間の記事一覧

「リルリルフェアリル」1年目声優別キャラクター一覧完全版/兼役の多さがもたらすもの

サンリオ・セガトイズ原作のキッズアニメ「リルリルフェアリル」はとても兼役が多い。誰がどのキャラを演じているのか一度整理してみようと、以前、こういうものを作った。 sube4.hatenadiary.jp あれから約3クール分が放映され、1年度目「リルリルフェアリ…

『攻殻機動隊小説アンソロジー』 「原作」はどこから来てどこへ行く?

ハリウッド版の実写映画が公開! っつーことで、色んな関連本が出版されている「攻殻機動隊」。本作はその小説アンソロジーである。SF、純文学、ラノベ、漫画原作者と色んな方面から集められた五人の作家がそれぞれの「攻殻」世界を描く。 円城塔「Shadow.ne…

ラノベ作家としての佐藤大輔=豪屋大介 エロスとバイオレンスとビッグマウスと

小説家の佐藤大輔が、虚血性心疾患のために亡くなった。享年52歳。多くの未完作を抱えての逝去だった。 mainichi.jp 氏については「征途」「レッドサンブラッククロス」「皇国の守護者」などの(仮想)戦記を執筆した作家、というのが多くの人の認識だろう。…

徳間書店がオタク文化にもたらしたもの

とか、誰か書いてくれないかなあと常々思ってる。 www.ccc.co.jp 読売出身のカリスマ経営者・徳間康快が一代で急成長させ、かつては田中芳樹「銀河英雄伝説」を擁してノベルス*1市場に確固たる地位を築き、宮崎駿=国民的アニメ作家が確立するまで「アニメー…

「このすば」のアクア様とカズマさんがオーフェンとコギーだった

数多の異世界転生物がヒット作を飛ばしている。中でも「この素晴らしい世界に祝福を!」は特に、90年代を生きた人たちにある種の郷愁をもって迎えられているみたいだ。 曰く「めぐみんの爆裂魔法はスレイヤーズのリナが使うドラグスレイヴだ」「じゃあめぐみ…

なつかしの異世界転生・召喚もの徒然語り

2月から3月にかけて、書評サイト「シミルボン」で連載書評を書いた。「なつかしの異世界転生・召喚もの」というテーマで全5回。過去に書いた感想を下敷きにさらっと済ませるつもりだったのだけど、思ったより手こずってしまった。 shimirubon.jp 取り上げた…

平和な「のんのんびより」村を支配するベテラン声優・平松晶子

日常系アニメ「のんのんびより」を観たのん。田舎の女の子たちののどかな生活を描いた、「あっと」先生の漫画が原作。2013年に一期、2015年に二期が放映されたアニメなのん。 のんのんびより 1 (MFコミックス)posted with ヨメレバあっと KADOKAWA/メディア…

「寝取られてもいい。幸せになってほしい」理想のNTRを探して

もうすぐ春ですね。春は出会いと別れの季節ですね。ということは寝取られ(NTR)の季節でもありますよね。 NTRは好きだ。好きだと思う。断言できないのは、寝取られる対象が必ずしも彼女や奥さんでなくてもいいし、彼氏が登場しない話でもひげなむち作品とか…

思春期の頃、自分が読んでるor読むべきはこういうものだと規定されるのが嫌だった

あの頃、別に早く大人になりたかったわけじゃない。ただ、子供扱いされるのは間違いなく嫌だった。 児童文学は親が子供に買い与えるもの、ライトノベルは子供が自発的に買うものだ、とよくゆわれる。だからだろうか、児童文学として売られるものには「この本…

アダルトアニメ業界の良心 太多秀太・山本佐和子コンビ

エロアニメ業界は狭い。や、詳しい業界規模とかそんなのは知る由もないけれど、製作会社の新規参入とか滅多にないし、監督や脚本家のメンツもクレジットを信じる限りではここ数年あんまし変わり映えしない。当然その中で、この人の作品は合うあの人は合わな…

田中ロミオによるエロゲ初心者におすすめの7作

田中ロミオ=山田一は、エロゲ業界のカリスマ的なシナリオライターである*1。代表作に「加奈~いもうと~」「家族計画」「CROSS†CHANNEL」などがあり、近年はライトノベルレーベルで一般向け小説も発表している。「人類は衰退しました」「AURA 〜魔竜院光牙…

高尾山で初日の出を拝んできた。でもここな様はいなかった

昨年観たTVA「ヤマノススメ」が面白かったのと、そういえば山の上からご来光を拝んだことってなかったな、という思いから、元旦のまだ夜が明けない頃から高尾山に登ってきた。2016年はエヴァの影響で第九を聞きに行ってイベント納め、2017年はヤマノススメで…

「アマガミ」の思い出、橘純一という主人公 続編?「セイレン」放送開始によせて

今冬から、TVA「セイレン」が放映開始される。原案・シリーズ構成・キャラクター原案は「アマガミ」のキャラクターデザインを担当した高山箕犀*1、舞台は同じ輝日東高校。「アマガミ」から9年後の物語で、「アマガミ」ヒロイン七咲逢の弟・七咲郁夫、同じく…